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離婚したら親権はどうなるか。親権者を決める方法と考え方について解説

離婚すると、慰謝料や財産分与などをどうするかを決めますが、それ以外に子どもの親権をどうするかを決めます。
今回は、親権を決める方法や考え方などについて解説します。

 

親権って何?

親権とは、成年ではない子どもの身上の世話や教育を行い、子どもの財産の管理を行うために父母に認められる権利及び義務のことをいいます。
令和4年における裁判所の調査では、母が親権者になる割合は約94%です。
ただし、共稼ぎ夫婦や、父が育児に関与する割合の増加から、父親が親権を取得する場合もありますし、当事務所においても父の依頼者が親権を取得した例も珍しくありません。
出典:「令和4年 司法統計年報 3家事編 第23表」(裁判所)

離婚した場合、親権は片方の親だけが持つことを単独親権といいます。結婚している間は夫婦双方が親権を持ちます。このことを共同親権といいます。アメリカ、イギリス、フランスなどでは離婚後も共同親権が認められていますが、日本では離婚後の共同親権は認められていません。
ただ、離婚後の共同親権を認める改正民法が2024年5月17日に国会で成立し、2026年に離婚後の共同親権が始まる予定です。
離婚後の共同親権についても、現時点での情報を後ほど解説する解説します。

親権の基本的な部分について、もう少し詳しく解説していきます。親権には財産管理権と身上監護権があります。

①財産管理権

財産管理権とは、子どもの財産を守る権利です。具体的には以下のようなことです。
・子どもの預貯金やお年玉など子どもの代わり財産を管理する
・子どもがアパートの賃貸借契約や携帯電話の新規契約の際の同意をする

②身上監護権

身上(しんじょう)監護権とは、子どもが成人するまでに親が子どもの権利を守ることです。具体的には以下のようなことです。
・子どものしつけをしたり、悪いことをしたら叱ること(児童虐待とは意味が違いますので注意してください)
・子どもがどこに住むかを決めること
・子どもが働くことを許可したり、仕事を辞めさせたりすること

<ワンポイントアドバイス>

離婚後の子どもの姓をどうするか?
結婚して子どもがいる場合、家族全員同じ姓ですが、離婚した場合は子どもの姓をどうするかという問題が発生します。
子どもの姓は親の離婚によって自動的に変更することはありません。子どもの姓を離婚した親と同じ姓にしたい場合は、家庭裁判所で子の氏の変更許可申立てを行います。

例えば、父母が離婚をして、子どもの親権者は母親となり旧姓に戻す際、子の氏の変更を行います。
また、母親が続姓(父の姓を名乗り続ける場合)する場合でも、母と同じ戸籍に載せるために、外形的には同じ姓から姓(田中から田中)への氏の変更を行う場合もあります。

離婚後の共同親権

2024年5月17日に、離婚後の共同親権を認める改正民法が国会で成立しましたが、今回の改正民法では、離婚時に父母が協議をして共同親権にするか、単独親権にするかを選択することにしています。協議をしても決まらない場合は、家庭裁判所が判断することになります。
なお、家庭内暴力(DV)や児童虐待の恐れがある場合は、父母のどちらかに単独親権を定めることにしています。

親権者を決める方法は?

実際に親権者を決める方法としては、協議離婚、調停離婚、裁判離婚があります。
協議離婚では、夫婦が自由に親権を決めることができます。
それに対して、調停委員2人と裁判官が夫婦それぞれの意見を聞いて双方が合意した場合に離婚が成立する調停離婚、夫婦のどちらかが家庭裁判所に離婚裁判を起こして、裁判所の判決で離婚が成立する裁判離婚では、夫婦のどちらが子どもの利益を守るのに適しているのかによって親権者が決まります。
なお、家庭裁判所が親権を決める目安にしているのは、育児に慣れているかが重視されますが10歳未満は母親が親権を取る可能性が高く、10歳以上~15歳未満は子どもの生活状況を判断しながら子どもの意思を尊重して決める、15歳以上は原則として子どもの意見を尊重して親権を決めるとしています。

<ワンポイントアドバイス>

親権を取った後に再婚した場合は?
例えば、母親が子どもの親権を取った後に再婚したとします。
この場合、再婚しても母親が子どもの親権者であることは変わりません。ただ、再婚相手が子どもの親権者になる場合は養子縁組の手続きが必要になります。

親権を決める時は子どもを最優先に

親権を決める時に重要なことは、子どものことを最優先に考えることです。あたり前のことだと思うかもしれませんが、親権を取りたいがために子どものことよりも自分たちの考えを最優先にしてしまうと、子どもが傷つく結果となるからです。離婚による子どもへのダメージを最小限化するという視点が必要です。まず、今の子どもの生活環境が大きく変わらないかどうかが重要です。
そのため、親権を決める時は主に子育てを担当して、子どもと同居する親が優先されることが多いです。

さらに、祖父母など親以外が子どもの生活を援助できる環境であるかどうかも重視されます。また、親権を決める上でも重要な点ですが、子どもに対して愛情があるか、子育てに意欲を持っているかなども考慮されます。

まとめ

親権を決める方法や考え方などについて解説してきましたが、父母が協議をして親権を決めることができるようでしたら問題ありませんが、親権争いが起こる可能性がある場合はできるだけ早めに離婚専門の弁護士などに相談することをおすすめします。

 

《参考文献》
・『最新 一番よくわかる離婚の準備・手続き・生活設計』(西東社)

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